笹川平和財団の国際情報ネットワーク分析(IINA)に「NATO首脳会合とは何だったのか――米欧同盟の行方」(2018年8月1日)を掲載しました。
記事URL:https://www.spf.org/iina/articles/tsuruoka-europe-nato.html
2018年7月11-12日にブリュッセルのNATO本部で行われたNATO首脳会合について、その直後に書いた小文です。トランプ大統領の大立ち回りがあり、報道としては、まさに「トランプ劇場」に終始した感じですが、首脳会合の宣言文書を読むと、意外なことに非常に沢山の実質的成果があった首脳会合だったことが分かります。
マティス国防長官を筆頭に、ハッチソンNATO大使なども尽力し、いわば「トランプ大統領からNATOを守った」ということのようでして、それはそれで成功だったのかもしれません。しかし、このやり方がいつまで続くかは楽観できません。
ただ、この秋にノルウェーで実施されたNATOの統合演習(Trident Juncture)は、まさにブリュッセル首脳会合での合意事項に沿ったものでして、その方向でNATOの変革、特に対露抑止態勢の強化が進められていることは確かなようです。トランプ時代のNATOについては、引き続きさまざまなところでフォローしていきます。