2017/05/29

全てが振り出しに戻ったトランプ大統領の欧州訪問ーー日本にとっても対岸の火事ではない

鶴岡路人「全てが振り出しに戻ったトランプ大統領の欧州訪問ーー日本にとっても対岸の火事ではない」をハフポスト日本版(2017年5月29日)に掲載いたしました。

記事リンク:
http://www.huffingtonpost.jp/michito-tsuruoka/trump-europa-polarize_b_16860552.html?utm_hp_ref=japan


トランプ米大統領の初めての欧州訪問。さまざまな評価が可能かと思いますが、少なくとも欧州にとっては、トランプ政権への懸念を強める結果になりました。

NATOの将来とともに、G7首脳会合で露呈した貿易や気候変動を巡る見解の相違。それらを受けてメルケル独首相は、米(トランプ政権)・英(EU離脱)に完全に頼ることはもはやできず、「我々の運命は自ら切り開かなければならない」、「欧州の将来のために闘わなければならない」とまで述べています。もちろん、これがうまくまわり、(英離脱後の)EUが結束を強める結果になるのが、欧州の親EU派にとっては最高のシナリオですが、その見通しが不透明であることもまた、欧州側の苛立ちを強める要因になっているわけです。